防寒具でもインテリアにも優れたこたつの魅力

北欧デザインを施したこたつに注目が集まっています。体をあたためゆったりできる防寒具としての機能と空間を演出するデザイン性の融合により、室内を彩るインテリアとして選ばれるようになりました。

エアコンやファンヒーターなどに暖房器具の主役の座を奪われたかに見えるこたつが、復権の兆しを見せつつあります。室内空間をあたためるという点では、エアコンやファンヒーターには一歩譲るものの体を温めながら趣味に没頭したり、本を読んだり勉強をしたり、食事をできる機能性の高さに加えてインテリアとしても注目を集めています。ここでは冬のコミュニケーションツールであり、魅力あるインテリアでもあるこたつの魅力を探っていきましょう。

防寒具としてのこたつの魅力

こたつ 北欧

寒い季節にあたたかく過ごせるのが、こたつの魅力です。中に入ってスイッチを入れると素早くあたたまり、そのまま横になり気持ちよくなって眠ってしまった経験のある方も多いはず、まさに防寒具のような使い勝手のよい暖房器具は、こたつ以外にはそうそう見つけられません。防寒具のように誰もが簡単に安全に利用できるというのも選ばれる理由です。石油や灯油、ガスなどを熱源としないため火災などのリスクが少なく、一酸化炭素も発生させません。定期的な換気もしなくて良いため、快適に過ごせる他、スイッチひとつで弱・中・強という温度設定できるのも便利、素早く温めたいときは強や中にしたり、十分に温まったら弱にすれば光熱費を削減できます。最新のこたつは一定の温度に達すると自動的に弱運転になったり、自動的に電源オフにしてくれるので、強や中の状態のまま眠ってしまっても安心です。このような高い安全性と使いやすさと利便性から性別や年齢、国籍などの文化を超えて簡単に利用できる防寒具として海外でも知られるようになり、訪日した外国人の中にはわざわざKOTATU文化を体験する方もいるほどです。防寒具としてのこたつは、性別や年代後外や国籍の壁をも乗 り越えてしまう手軽さと魅力を秘めた存在と言えるでしょう。

インテリアとしてのこたつの魅力

こたつ 北欧

個性的な存在感を放つインテリアとしての魅力もこたつ復権の理由です。部屋を暖める暖房性能において一歩先んじるエアコンやファンヒーターにはない独自のスタイルは、部屋を彩るインテリアとして魅力十分です。特に若い世代を中心にこたつをインテリアとして楽しむ方が増えており、テーブル天板の素材に加えて掛け布団の生地やデザインや柄を活用して自分だけのスタイルに仕上げられます。まるで北欧スタイルのようなモダンなスタイルをしていたり、よりコンパクトで扱いやすい一人暮らし用のものやサークル型や楕円形の天板テーブルを採用したものまで幅広くなっていて、自分の好みや部屋のスタイルに合わせて選べるようになりました。この自由度と柔軟性の高さはこたつにしかないものとなっており、まるでファッションコーデのように思い思いのアクセントで個性や独自性ある演出を目指せます。単身世帯用やコンパクトなこたつになるほど、自由度の幅が広がる傾向があり、天板テーブルや掛け布団の生地、柄やデザインなどの組み合わせによって無限大の可能性を持つ他にはない暖房器具といって差し支えありません。肌寒い冬、部屋に何か物足りないと感じたときは、インテリア としてのこたつに魅力あり、体をあたためるだけでなく日常生活をもっと便利にしてくれます。

今と昔のこたつの違い

こたつ 北欧

すでに室町時代にはこたつの原型があったと考えられています。かつては囲炉裏や火鉢にかぶせるように櫓を組み、布団で覆って暖をとっていました。戦後になると電気こたつの開発により急速に普及し、時代を代表する暖房器具へと成長します。現在のこたつと昔のこたつではサイズや熱源に違いがあります。昔のものは家族世帯を対象にしていたため、比較的サイズのある正方形テーブルが主流になっており、同時に4人が利用できました。今のこたつは少子高齢化や核家族化などの社会的変化を受け、一人用のコンパクトなものが増加、また室内スペースを演出するインテリアとしての役割も与えられています。最も大きな違いは熱源にあります。古くから使われていた豆炭や木炭、練炭などからハロゲンや石英管などの電気を熱源としたものへ変化しており、高い安全性を実現しました。またフラットヒーターのように超薄型熱源が登場したことで内部スペースを広く使用できるようになり、足を折り曲げなければならない窮屈さを改善しています。ハロゲンや石英管を用いたヒーターの薄型化も加速、天板の厚みとほとんど変わらないものが主流となり、使い勝手も向上しました。これに加えて一定の温 度に達したときに自動的に電源オフにしたり、弱モードにする自動調整機能が付属しているため、長時間の使用で生じる低温やけどのリスクを抑制できます。

さまざまな種類があるこたつ

こたつ 北欧

ライフスタイルの多様化にもとづき、さまざまな種類のこたつが登場しています。その中でも昔ながらの家族揃って利用できるファミリー世帯向けが多く見られます。4人同時に体をあたためられるのが魅力になっており、主流であった正方形テーブルに加えて長方形テーブルスタイルが人気を集めています。これを進化させたのが、椅子とテーブルをセットにしたダイニングテーブルこたつです。ダイニングテーブル天板の下面に熱源を搭載しており、布団を取付けると家族揃って温まりながら食事ができます。またちゃぶ台のようなコンパクトサイズのこたつは、単身世帯や自室のインテリアとしての魅力があります。実用性を重視したデスクスタイルのこたつも増えてきました。チェアとデスクがワンセットになったワークデスク型のこたつは、在宅ワークやリモートワークで活躍します。あぐらや正座で座るこたつよりも足腰への負担が少ないため、長時間の集中力を保つのに役立つことでしょう。掘りごたつも根強い人気があり、新築段階から和室に組み込むという世帯も珍しくありません。また既存の住宅に掘りごたつスタイルに変えてしまうユニットもあります。Wベッドを思わせるユニットの中央 部に凹を設けることでリフォームせずとも掘りごたつを楽しめます。ユニット自体が収納スペースにもなるため、利便性においても優れています。

生活スタイルに合わせたこたつの選び方

こたつ 北欧

こたつを選ぶときは、生活スタイルに合わせましょう。お子さんのいるファミリー世帯であれば、一般的なこたつがおすすめです。子供の勉強を見守ったり、一緒にみかんを食べるなどコミュニケーション機会にできる他、様々なシーンで活躍します。テーブルのように使いたいのであればダイニングテーブルこたつがおすすめ、足元が温かいので省エネ効果による光熱費削減を目指せます。在宅ワークやリモートワーク、勉強などをするのであればチェア・デスクセット型のこたつが最適です。自分専用のこたつなので誰にも遠慮なく利用できますし、椅子に座れるので足腰への負担を軽減します。小型コンパクトなこたつを探している方には、ちゃぶ台型などの一人暮らし用こたつが最適、持ち運びやすく収納するのも簡単なので使い勝手も良好です。インテリア重視の場合は、北欧風こたつに魅力があります。ウォールナットやオーク材などを用いた本格的な家具系こたつとなっており、彩りある掛け布団の生地やデザインや柄はインテリアやアクセントにうってつけです。また寒い季節が終わったら使わないという場合は、収納に便利な脚折型よいでしょう。1年を通じて利用するのであれば脚固定型がお すすめ、この他にもテーブル高さを調整できる継ぎ脚型もあるため、生活スタイルに合わせて選ぶと良いでしょう。

こたつは体をあたためる防寒具であると同時に、インテリアとしての魅力が知られるようになりました。日常生活を便利にしてくれるマストアイテムであり、家族揃ってのコミュニケーションや仕事や勉強をするための実用性も備えたこたつは、冬だけでなく1年を通じて活躍する優れた暖房器具・家具です。